小保方氏のSTAP細胞 「検証打ち切るべき」と東大特任教授
「宝くじがどれくらいの確率で当たるのかということ(と同じ)。答えるのは不可能です」――。
STAP細胞が存在する可能性を問われた理化学研究所の相沢慎一特別顧問が口にした“本音”が全てを物語っていた。理研が27日、都内で開いたSTAP現象を検証する中間報告の会見。公表された中間報告の中身は「STAP現象は確認できない」という厳しい内容で、検証実験の打ち切りも現実味を帯びてきた。
理研の検証チームは当初、7月末に中間報告を公表し、8月末にはSTAP細胞の万能性を証明する「キメラマウス」の誕生を見込んでいた。ところが、会見した丹羽仁史プロジェクトリーダーらによると、STAP細胞の“発見者”である理研の小保方晴子リーダーの論文に従って計22回、再現実験に取り組んだものの、万能性の目印である遺伝子に見られる特有の緑色の発光が確認されなかったという。
「キメラマウスの誕生どころか、入り口の段階でズッコケたということ。丹羽リーダーはSTAP論文の共著者のひとりだが、その“当事者”が4カ月かかっても実験に成功せず、会見で感想を問われた際には『手ごわい』と苦笑いしていた。常識的に考えれば、STAP細胞の再現は絶望的でしょう」(科学ジャーナリスト)