「芸能界に戻ろう!」それは辞める時より大きな決断だった

公開日: 更新日:

新田恵利編<10>

 10代の頃、分刻みのスケジュールで眠る時間もないほど走り回っても、月給制で、給料はOLさんに毛が生えたくらいだった。

 おニャン子クラブでは、グループの楽曲のほかにソロでも曲を出してもらったけれど、歌唱印税はとても少ない上、「花嫁準備金」としてメンバー全員で頭割り。5年間みっちり働いて、お金を貯めたつもりになっていたけれど、埼玉に家も買えない。そのことに気づいたのは一時芸能界を引退し、22歳になろうという時だ。その後、モーニング娘。が家を買ったと報道で知った時は、本当にびっくりした。

 しばらくは実家のあった埼玉に戻り、ほとんど遊べなかった日々を取り戻すべく、友人と飲み歩く日が続いた。それも3カ月もすると飽きた。結婚も考えていた7歳年上の放送作家の恋人とも別れ、ひとりで食べていける仕事を求めた。

 念願の物書きに挑戦した。TVガイドで小説を書かせてもらい、東洋経済では「主婦の起業家」というコーナーで、いち記者として女性起業家をインタビューしていった。原稿を書いては書き直しを命じられ、多い時には仕上がるまでに6回も書き直しをした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末