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板坂康弘作家

東京都出身。週刊誌ライターを経て、阿佐田哲也、小島武夫が結成した「麻雀新撰組」に加わり、1972年創刊「近代麻雀」の初代編集長。小説CLUB新人賞を受賞して作家デビュー、著書多数、競輪評論でも活躍。

<5>麻雀は常に「情報処理」の能力が求められている

公開日: 更新日:

 荘家の私としては、あがれなくても他家をオロして、連荘したいところだ。後からわかったことだが、私が「九索」をツモ切りしてたら南家がポン、混老頭の大物手が進行するという、恐ろしいことになった。

 黙牌でも親満。自分の手に惚れてしまいそうだが、この「九索」が止まった。暗刻の「三筒」を一枚切り、手牌を七対子に変えてリーチ。河に見える「六索」を頼りに、南家が手牌から「九索」を切り出して、私の栄和という結末だった。

 こうして牌譜を読み返すと、麻雀には情報処理の能力が求められるとわかる。いつもうまくいくわけではないが、作戦勝ちといえる私の牌譜である。

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