8歳で来日したサヘル・ローズさん 母と日本で極貧の日々も
■中学ではイジメにあい自殺も考えた…
中学生になったら今度はイジメにあってしまった。上野で偽造テレホンカード事件のイラン人の犯人が捕まった時に「犯人はおまえの親だろ」と言われたのを今でも覚えています。イジメられてることは親には恥ずかしくて言えなくて。中学3年生の時、つらくて自殺しようとしました。お母さんに「死にたい」って言ったら「いいよ。でも、サヘルがいなかったら私も生きている意味がないわ。だから、お母さんも一緒に連れていって」って言われたんです。その瞬間、母の凄みを初めて感じました。ああ、これが親なんだ、親というのは命さえも投げ出すんだって。それからはお母さんと心から呼べるようになり、今でも心から感謝しています。
ドキュメンタリー映画「ぼくのこわれないコンパス」は児童養護施設で暮らす子どもたちを描いた映画です。孤児院で育った私というフィルターを通して、こういう現実があることを多くの人に知ってほしいと思ってお手伝いしています。
■映画完成のため150万円を目標のクラウドファンディングを実施