銀シャリの直らない語尾“おまえ”問題 悪癖を直すために…
それでもまだ橋本君の“ツッコミ問題”が……。「違うやろ、おまえ」「なんでやねん、おまえ」という具合にどこでも“おまえ”をつける。ボケに対して「違うやろ!」「なんでやねん!」とスパッと切る方が、ボケが際立つのですが、“間があく”不安から、語尾に「おまえ」をつけてしまうのです。語尾に「おまえ」をつける癖は指摘されても口癖になってしまって、なかなか直りません。そこで、私は銀シャリのネタを見ながら「正」の字を書き、「今日は24回!」「今日は18回もおまえ言うてたで!」と注意していました。ちなみに、かまいたちの濱家君も語尾の「おまえ」がなかなか直せなかったひとりですが、あるコンビの「おまえ」だらけのツッコミを聞いて「ほんまに耳障りやわ!」と気づき、意識を高めて我慢できるようになってきました。
そんな試行錯誤を繰り返し、2016年のM―1の時には「おまえ」を挟む“間”をつくらないネタで挑み、数回は言っていましたが格段に少なくなり、明らかにツッコミの切れ味が良くなって、より笑いがくるように改善されていました。
自分たちのスタイルを持ちながら、アドバイスには真摯に対応して、腑に落ちたことは貪欲に取り入れていく。この姿勢が厳しい世界を生き残っていくには大切なポイントだと思います。いま舞台で演じている銀シャリは余裕とほどよい緊張感があって、しっかり客席を巻き込んだ笑いを取っています。