大下容子アナは50歳 死語になった「女子アナ30歳定年説」
テレビ朝日の役員待遇のエグゼクティブアナウンサーで、「大下容子ワイド!スクランブル」でMCを務める大下容子アナ(50)が、ウェブサイト「telling,」のインタビューで「女子アナ30歳定年説」が唱えられていたころの自身の悩みや戸惑いを吐露している。
大下アナは、28歳から「ワイド!スクランブル」に出演していたが、30歳の誕生日の直前には、「アナウンサーとして、もうダメなのかな」と思ったこともあったそうだ。
また、雑誌で「最も地味なアナウンサー」と書かれたこともあり、“自分は華がない”と自覚しており、自分とは対極のキラキラしたアナには憧れを持っていたという。今は「この年齢で女性アナウンサーが番組に出ることは、入社当時は考えられませんでした。とてもありがたく感じています」と語る。
ソフトな語り口が人気の大下アナは、慶応大学を卒業後、1993年、同局に入社。当時、日本テレビでは永井美奈子・藪本雅子・米森麻美らの女子アナユニット「DORA」が「夜も一生けんめい。」でミニスカート姿で歌い、フジテレビでは88年入社の有賀さつき、河野景子、八木亜希子の3人が「花の三人娘」としてもてはやされていた。
女子アナ評論家の松本京也氏はこう話す。
「“第1次女子アナブーム”の頃ですね。女子アナが週刊誌などで取り上げられるようになり、テレビ局も女子アナの商品価値に気付き始めた。この頃から“女性アナウンサー”が“女子アナ”と呼ばれるようになり、アイドル的な人気を持つようになったんです」
大下アナとほぼ同時期に入社したアナとしては、西山喜久恵(92年・フジ)、雨宮塔子(93年・TBS)、丸川珠代(93年・テレ朝)、八塩圭子(93年・テレ東)、久保純子(94年・NHK)、木佐彩子(94年・フジ)ら、かつての人気アナがズラリと並ぶ。
大下アナはそうした“アイドルアナ”とは一線を画していた。その後も何度か「女子アナブーム」は繰り返されたが、そこで入社数年の若い女子アナがもてはやされ、20代後半のアナと入れ替わっていく現象が続いたため“女子アナ30歳定年説”と言われるようになる。