何が新総裁だ。世の中、どん詰まってるぞ! 何もかも解体してゼロからやり直せ
久しぶりに聞く“河内弁”が心地よかった。「悪名」シリーズの田宮二郎の清次の言い回しだ。「で、立憲民主が政権取れば、年収が1000万円の者までは、所得税を1年間払わんでええようにして消費税も減らしまっさ、と本気で言うとったよ。金持ちや株で儲けとるブルジョアから税金取ったるって。キャピタリズムちゅうのんは必ず崩壊するんやけど」と。感心しながら「オレも1000万以下やし、助かるわ」と返すと、「皆そうや。今、人口の9割5分は1000万以下。ワシみたいな貧民は3000万人はおるし。絶対、立憲民主か野党に入れたら税金タダや」と。「よう知ってまんな。おっちゃんは前から反自民?」と聞くと、「ワシは直接民主主義者やから代議制はナンセンス、選挙は行ったことなし」「ワシ、京大の全共闘やっとったんよ、69年の10.21国際反戦デモでもマルキにモロトフ投げまくったし」とその横顔が青年に戻っていた。
モロトフは火炎瓶、マルキは機動隊だ。この日は心が弾んで、69年の東大安田講堂攻防戦の本など読み直した。ユーミンの歌じゃないが、あの日に帰るなら、日本人はあの頃のラジカル(根本を見つめる)思考に返って、何もかも解体してゼロからやり直したらどうだ。何が新総裁だ。世の中、どん詰まってるぞ。