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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<87>早貴被告はドン・ファンの簡単な祭壇に一度も手を合わせなかった

公開日: 更新日:

 警察は事件直後に携帯電話を押収して、3日ほど経ってから返し、その翌日に再び押収した。返却された後で誰と連絡を取ったのか調べるつもりなのだろう。

「警察では何を聞かれたの?」

「同じことよ。24日の夜のことを詳しく聞かれたわ」

「私も同じです」

 早貴被告もうなずいた。すると仕事終わりのマコやんがやって来た。

「会社のことやけど、早貴ちゃんはどう思ってる?」

 ソファに腰かけたマコやんが聞いた。

「私は、事業を続ける自信がないので」

「だから、あんたは仕事をしなくていいから、東京に戻って給料をもらえればええんじゃないかな」

「そうよ。そうしたらいいわ」

 大下さんも同調した。

「アプリコは多くの不動産を持っているから、古い家は取り壊して更地にして売るタイミングを見るとかしないと。急いで売りに出すと、足元を見られて買い叩かれるからのぉ」

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