「いかりや長介にしか見えない」遠藤憲一が華麗に転身できたワケ
ところが、いざドラマが始まると〈まるでカトちゃんそのもの〉と勝地の高い演技力を賞賛する視聴者が後を絶たなかった。
「主演の山田さんをはじめ、本当に皆さんに拍手を送りたい気持ちです。あのドリフターズを演じる、しかもコントまで完全に再現となると、役者の皆さんのプレッシャーたるや、どれほどのものだったのか……特にエンケンさんこと遠藤さんの体の張り具合は凄かった。あの伝説のお風呂コントの完璧な再現度は抱腹絶倒でした」(前出のキー局関係者)
お風呂コントとは、ドリフのコントの中でも人気が高い「威勢のいい風呂屋」のこと。遠藤は風呂屋のセットの中で他のメンバーにもみくちゃにされ、二度も湯舟に沈められる。全身ずぶ濡れになっての大熱演だった。
これにはネット上も〈もうダメ、どこから見ても長さんにしか見えない〉〈エンケンさんの長さんの再現度が凄い〉と大喜び。表情、仕草、間合い、そして声。長さんに完璧になり切った遠藤の演技には、視聴者も驚きを隠せなかったようだ。
ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「長い間、悪役ひと筋だったエンケンさん。固定観念がついてしまって同じような役柄を演じ続ける役者さんも多い中、エンケンさんは見事に“殻”をぶち破った。ここまで華麗に転身できたのは、マネジャーである奥様の売り込み手腕が素晴らしかったことと、何よりやはりエンケンさんの演技力があったからこそ」と話す。