砂場研究家Codamaさん 前澤友作氏「#月に行くならお年玉」企画で100万円!が人生の転機に

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Codamaさん(砂場研究家/39歳)

 先月、前澤友作氏が日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在し、帰還した。ZOZO創業者の前澤さんが「#月に行くならお年玉」という企画が話題になったのは3年前。砂場研究家のCodamaさん(39)にとってはこれが人生のターニングポイントになった。

 ◇  ◇  ◇

 私は以前医療法人で働いていました。2017年に保育園に入園できずにいる待機児童問題が起き、小児科もある地域の医療法人として我々もこの問題を何とかしようということになりました。そこで保育園建設事業のプロジェクトを立ち上げることになり、その責任者に任命されたんです。

 それまでとは違う業務に戸惑いましたね。保育士さんが何人必要かという初歩的なことから勉強しなければならなくなって日本全国の人気のある保育園を調べ、調査に行きました。すると人気のある園の共通点が見えてきた。それはより自然の状態に近く起伏に富み、土と触れ合える園庭のある保育園でした。

 調査を進めると砂場は子供たちにとってとても大切な場所だということもわかった。外遊びでは太陽の光を浴び、体内でビタミンDが形成されることを知りました。外遊びの中で子供たちにはジャングルジムやブランコなどの動の遊びと砂場などの静の遊びがあり、砂場での遊びは大脳を鍛え集中力を高めること、土に含まれるマイコバクテリウムという菌がニューロン(生物の脳を構成する神経細胞)を刺激、セロトニンという幸せなホルモンを出し、幼少期に土を触ってセロトニンをたくさん出すことが脳の発達にもとてもいい影響があることなども知りました。

 調べるほどに砂場遊びの大切さがわかり、私はもっと勉強したいと思うようになり、保育園プロジェクトが終わった後も休日を利用して砂場の研究を継続しました。

 日本の公園の設置基準を見ているとどのくらいの面積に遊具を何種類置くかなどは書いてありますが、入れる砂の種類には触れていません。請け負った業者が適切であろうと考えた砂が入っているんです。結構、無頓着に砂を選んでいるように感じました。そこで海外の園庭にも目を向けるようになりました。

砂場研究のため欧州各国を視察

 そんな折、19年の年初めに前澤友作さんの「#月に行くならお年玉」企画を目にしました。これは前澤さんが最初に始めたお年玉企画でした。面白いなと思いながら「#月に行くならお年玉 前澤社長、考えることが、いつもめちゃくちゃ面白いなぁ。100万円もらえたら‥研究にもっと没頭できる環境を整えたい! 砂場の素晴らしさをもっと色々な人に届けたい!」と1月6日に投稿しました。

 すると1月8日に「こんにちは、前澤です。本物です。笑このたびは僕のお年玉キャンペーンにご応募いただきありがとうございました。早速ですが、当選です!!!……今回の100万円、是非楽しく使ってくださいね!僕も久しぶりに砂場で遊びたいなー」とメッセージが。続けて「当選したことや、このDMなど自由にツイッターなどに投稿いただいて構いませんし、こんなことに使うぞー、みたいなことを発信されると面白いと思います!とにかく有意義な100万円になればいいなと願ってます」と。振り込みに必要な手続きが記され、最後に「感謝を込めて 前澤友作」とありました。本当に驚きました。

 そしてこの100万円を単に消費するのではなく、砂場研究のため有意義に使おうと砂場の発祥地であるドイツをはじめデンマーク、ベルギー、オランダなどヨーロッパの視察に出かけました。

■ISSが上空を通過するのを見て涙

 今は会社も辞め、残りの人生をかけ、日本の砂場の環境改善や公園の在り方などを変えていきたいと考えています。だからいただいた100万円が私のターニングポイントになりました。

 前澤さんは日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在し、暮れに帰還されました。無事に帰還された映像を見て安心しました。20日の朝、上空を通過する国際宇宙ステーションを見て涙がこぼれました。夢を諦めないことの大切さを示してもらいました。

(取材・文=李京榮)

▽Codama(こだま) 1982年、愛知県出身。砂場研究家として世界の砂場を視察。砂場づくりのアドバイスやプロデュース、どろだんごのワークショップを全国各地で行っている。吉本興業所属。

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