長野市「信州長屋酒場」では外国人グループやカップルまで陽気にお銚子を並べている
3月とはいえ、まだまだ寒い長野の早朝。雪山から吹き降ろす風の冷たさは、東京に暮らすアタシの骨身にしみる。
が、せっかくの長野、善光寺にお参りに行かないわけにはいかない。前回はコロナ禍の終盤。人も少なく寂しい印象だったが、今回は外国人観光客がそこかしこに。Tシャツにパーカだけの猛者もいるけど、寒くないのかねえ。どうやら、白馬でのスキーが目的らしい。まさかあの格好で滑るのかしら……。余計な心配をしながら善光寺へてくてく。道の両側には古い建物が並び、昭和というより明治時代を思わせる旅館などが並んでいる。
その外観を見ているうちに昨夜の酒場を思い出し、朝からまた飲みたくなった。信州長屋酒場のことだ。
古民家風ながら、どっしりとした豪農の屋敷といった風情。靴を脱いで上がると、磨き抜かれた廊下からは畳敷きの広間に囲炉裏を囲む広いカウンターが目に入る。うん、イイ感じ。右手には半個室の掘り炬燵式のテーブル席が3部屋。そして大広間もある。さぞかし外国人たちには大人気だろう。4人グループのアタシらはそのテーブル席に案内された。仲間の一人が「こりゃ、根っこ生えちゃうね」。ちょうどよく暖房が効いて、実に居心地がいい。隣の部屋には案の定、外国人観光客のグループ。カウンターにも外国人カップルが2組ほど。大番頭の大塚亮太郎さんが話してくれた。
「この建物は最初からここに建てたものなんですよ」
移築したものかと思っていたが、そうではないらしい。柱からカウンターの板に至るまでこだわり抜いて探してきたという。なるほど。