経済学者・成田悠輔氏の「高齢者の集団自殺」発言 日本メディア“ガン無視スルー”のなぜ
世界最高峰の大学として数えられる名門大学で教鞭をとる先生が、高齢化社会の「唯一」の対処方法として挙げたのが「集団自決」「集団切腹」——。年老いた母を背板に乗せて真冬の楢山へ捨てにいく深沢七郎の短編小説「楢山節考」や、2019年に公開された海外映画「ミッドサマー」を連想させるが、不思議なのは、日本の大手メディアで「成田発言」を取り上げる会社が一つもないことだ。
■ロバート・キャンベル氏も日本のメディアに苦言
日本文学研究者で東大名誉教授のロバート・キャンベル氏(66)もツイッターで、《高齢者に集団自決とはあくまで問題提起であり「抽象的な比喩」とする成田悠輔氏。太平洋戦争、優生保護法、やまゆり園の大量殺人事件もメタファーとでも言うのでしょうか。国内メディアより先に米国NYTが深掘りして「提起」を問うこと自体、日本の、メディアの問題です》と書いていたが、その通りだろう。
SNSなどで、《成田氏の発言「総スルー」の日本メディアは誰に忖度しているの》、《みっともないよね日本メディア。これでLGBTとか言っているんだから、笑っちゃう》との投稿が見られるのも無理はない。