元山口組顧問弁護士・山之内幸夫さん、76歳でYouTuberに「組関係者も見ているんで、責任重大」
85年に竹中正久4代目が暗殺され史上最大の「山一抗争」が勃発すると、武器調達のため渡米した実弟らがハワイでFBIのおとり捜査官にハメられ検挙される「山口組ハワイ事件」が発生。このとき、殺到したマスコミに山口組側の窓口として「事件は米当局のでっち上げ」と訴える山之内さんの姿が全国ニュースで報じられ、一躍ときの人に(その後、山口組幹部は無罪に)。
この山一抗争をモデルに中井貴一が渡辺5代目役を演じた実録映画「激動の1750日」(中島貞夫監督)には企画段階から組側の根回しに奔走。終結から約1年後という話題性もあって大ヒットした。
その代償も半端ではなかった。「山口組の代理人」として顔が売れた山之内さんにメンツを潰された当局は、91年に山之内さんを恐喝容疑で逮捕。150人の弁護団が結成され、6年がかりで無罪になった。
「弁護士で逮捕されて無罪になるなんて、私一人ちゃいますか。この時は、逮捕した大阪府警4課(暴力団犯罪捜査専門のプロ集団)の刑事に、私が徳間書店から出版し、東映で映画化された『悲しきヒットマン』の著書を、サイン入りでプレゼントしたんですよ」