系列局社員の寄付金着服で思い出す…「24時間テレビ」のスタッフ部屋にあった山積みの袋の中身
日本テレビ系列局の日本海テレビで、経理などを担当していた幹部社員が合計1000万円以上を着服し、飲食代やギャンブルに使っていたことがわかった。
このうち、264万円余りがチャリティー番組「24時間テレビ」に寄せられた寄付金で、2014年からその寄付金の着服が行われていたという。日本海テレビはその社員を解雇して警察に被害届を出した。
それを耳にした瞬間、僕は嘆かわしい、なんとも情けない気分でいっぱいになった。
というのも、24時間テレビについては何度も取材したことがあり、最初は40年ほど前になる。司会のひとりを務めていたのが欽ちゃんこと萩本欽一(82)だった。
「寝ないでいることだけでたいへん」
こう言っていた欽ちゃんの密着取材をスポーツ紙の記者として申し込み、「取材」と書かれた胸プレートか腕章をもらって、会場の内外、裏の見えないところも自由に見せてもらった。まあ、おおらかな時代だった。
生放送中、欽ちゃんは会場のあちこちを移動していたが、真夜中の移動の際に、技術者やスタッフが仮眠をとるための布団部屋の前を通りかかった。すると、開けっ放しのドアから布団の中にドカッとダイビングした。2、3分だろうか……。グーッと寝息を立てたかと思うと、「いかん、いかん」と突然立ち上がって、「もう眠くてさぁ」なんて言いながら、また駆け回っていた。