紅白初出場の泉谷しげる 毒舌もいつの間か“優等生”に
第64回紅白歌合戦に65歳で初出場! 女性歌手らとのデュエットアルバム「昭和の歌よ、ありがとう」を発表、これまで東日本大震災の被災地や、口蹄疫(こうていえき)被害に遭った宮崎のための支援ライブなどに尽力してきたことが評価された。
本人は「大晦日は家族とすき焼きパーティーだ。どうしてくれる!」と激怒しながら、「NHKは民放でできないことをやってくれる」と語り、「恩を売るために(紅白に)出てやろうかと。最初で最後、さよならって感じですよ」と意気込んだ。
1948年、青森市出身。3歳から東京で暮らす。都立目黒高校を1週間で退学し、工員やセールスマンなどで生計を立てながら漫画雑誌「ガロ」に投稿して漫画家を目指す。岡林信康やボブ・ディランのメッセージ性のある音楽世界に感銘。71年にライブアルバム「泉谷しげる登場」で歌手デビューした。
翌年出したセカンドアルバム「春・夏・秋・冬」でブレーク。プロデューサーは「あの素晴しい愛をもう一度」の加藤和彦。加藤から催促を繰り返されるうちにやっと「春夏秋冬」の1、2行、♪季節のない街に生まれ……ができた。「よし、本番!」と加藤に促されるが、そのあとは全てアドリブ。歌詞とメロディーで曲を紡いだ。