巨人にM22 広島3連敗の元凶は野村監督の“金縛り采配”
打順はいじった。好調のロサリオを1、5、4番と毎日変えた。が、野村監督は金縛りにあったように、ほとんど動かなかった。0─0の五回1死一、三塁の守備でも、二遊間に前進守備を指示することなく、長野のボテボテの二ゴロで決勝点を献上。リスクは冒さず、「1点はOK」という消極的な守備隊形が、結果として命取りになった。
■緒方コーチに全権委任の弊害
さる球団関係者がこう言う。
「好調だった春先、実はベンチ担当の緒方野手総合コーチがサインを出していた時期があった。試合を動かすことに定評があって、今季限りでの辞意を固めているらしい野村監督が、次期監督最有力候補の緒方コーチにほぼ全権を預け、教育していたともっぱら。それが、いつの間にか去年までと同様、監督自らサインを出すように戻っていた。といっても、犠打とたまにエンドランをするくらい。送りバント以外は基本的には選手任せです」
巨人の背中がかすむ3連敗に「現実に3連敗してしまった。足元を見つめ直す」と野村監督は落胆の色を隠せなかった。広島がここから巻き返すには、緒方コーチに再び全権を託すくらいの“劇薬”が必要かもしれない。
一方の巨人の原監督は「本当にギリギリの、どちらに転んでもというところで、3つ取れたのは非常に良かった」と高笑いが止まらなかった。