さすが甲子園V腕 西武今井が“蒸し風呂ドーム”でプロ2勝目
暑さに耐性があるのは確かだろう。
正午の時点で気温36度に達した埼玉・所沢のメットライフドームで、西武2年目右腕の今井達也(20)が1カ月半ぶりの白星となるプロ2勝目を挙げた。熱がこもりやすい構造で、全体的な空調設備もない本拠地はこの時期、ナイターでも「蒸し風呂」と揶揄される最悪のコンディション。そんな中で7回111球を投げ、5安打2失点と粘りを見せた。辻監督は、「七回でギアを上げたなと思った。こんなに暑い中でよく投げてくれた。成長している」と目を見張ったが、それもそのはずである。
栃木・作新学院のエースだった今井は、2年前の夏の甲子園優勝投手。灼熱のグラウンドで全5試合41イニングを投げ、投球数は616球を数えた。決勝を含めて4試合で完投。登板した試合すべてで150キロ超えをマークし、一躍、ドラフト1位候補に台頭した。
プロ2年目を迎えた今季、6月のヤクルトとの交流戦で初登板初勝利。6回1失点の好投で西武ファンを狂喜乱舞させたが、その後はKO劇が続き、先月9日のロッテ戦では二回途中5失点とボコボコにされた。
「自分はこれで2勝2敗の五分。一からしっかり勝てるように準備していきたい」
得意の季節を迎えて、こう意気込んだ元甲子園優勝投手。酷暑、猛暑は大歓迎か。