林家正蔵さん<4>志ん朝師匠とのゴルフ「中止になれ」と…

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 なるほどな、と思いました。「落語というものはこういうものだ」とか、「この話のポイントは、ここだという人が多いが、実はここなんだ」とか。

 ゴルフが雨で中止になると、サウナで2人きりになって、いろんな話をしてもらえるのです。

 志ん朝師匠のお弟子さんたちには、随分とうらやましがられました。

 雨が降れば、師匠を独占できる。ゴルフに行って、雨が降ったらいいな……と、思ったのは、あの時ぐらいのものです。

 そのうち「もし無理でなかったら、どこかのメンバーになって競技会に出るのもいいよ」とある人に言われてゴルフ会員権の取得を考え始めました。

 するとある人から「大利根あたりがいいんじゃない?」と勧められたんです。

 あそこは厳しい面接があるんです。朝のご挨拶からプレー、昼食、午後のプレーからお風呂。その方は私の隣で体を洗われて、その後に桶の洗い方やお別れの挨拶までチェックしていました。すべてを終えてクラブハウスの玄関でお別れの挨拶をした時に「後日結果をご報告します」と言われてコースを後にしたのです。

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