山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神80年代以降の歴代ベストナイン“次点”あえて選んでみた

公開日: 更新日:

■打率3割だけが楽しみだった

 そうなると今岡がセカンドの候補から外れるわけで、ならばセカンドのベストは岡田彰布で、次点は和田豊としたい。夢も希望もなかった暗黒全盛期、和田の打率3割だけが楽しみだったダメ虎愛好家は多いのではないか。しかも、これがまた3割前後を絶妙に行ったり来たりするもんだから、毎日がハラハラドキドキのサスペンスだった。なつかしい。

 さあ、続いてはショート。このベストは鳥谷敬で異論なしだが、次点となると平田勝男、久慈照嘉、藤本敦士と渋い面々が並び、80年代以降の縛りだと真弓明信も含まれる。ならば、ショートは守ってなんぼということで久慈にしたい。4年連続ゴールデングラブ賞の平田も名手だったが、同時代に巨人・川相昌弘がいたことや、チームが弱かったことなどもあって、一度も同賞に選ばれなかった栄光なき名手・久慈を再評価したいのだ。個人的には川相よりも守備がうまかったと思う。

 最後は外野3人。年齢順で真弓明信、金本知憲新庄剛志、赤星憲広、福留孝介糸井嘉男、マートンあたりが浮かぶ。そこで優勝メンバーを優先すると、ベストは真弓、金本、赤星。ならば次点3人は新庄、マートンまでが決定で、最後は福留か糸井か……いや、やっぱり生え抜きがいい。

 というわけで、私は坪井智哉を推す。暗黒後期にイチローに似た振り子打法で安打を量産し、ダメ虎愛好家の心をワシづかみにした。98年の歴代新人最高打率・327は、今も不滅の金字塔である。

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