川淵三郎氏は官邸にハシゴ外され…“後任指名”1日でパア

公開日: 更新日:

「僕の人生最後の大役ということでベストを尽くしたい」

 東京五輪・パラリンピック組織委会長を辞任した森喜朗から“後継指名”され、新会長就任に意欲マンマンだった川淵三郎・日本サッカー協会相談役。ところが、たった1日で会長人事は白紙となってしまった。本人の知らないところでハシゴをはずされた形だ。

 会長就任が白紙になったことは、本人も寝耳に水だった可能性がある。

 12日午後、自宅前で記者団から「政府が会長起用に難色を示している」と問われると、「あっ本当、ぜんぜん聞いていない」「従わないといけないんじゃないの」と答えていたからだ。

 今回の“人事白紙”は、菅官邸が動いたとみられている。森による後継指名は、読売新聞まで「疑念招く“密室人事”」と1面で批判。川淵新会長を黙って受け入れたら、「密室人事を認めるのか」と、批判の矛先が政府に飛んでくるのは確実だった。官邸周辺には「川淵さんは暴走しかねない」という不安もあったという。

「剛腕と呼ばれる川淵さんは、『独裁力』という著書まである超ワンマンです。ノンコントロールになる恐れがあった。五輪開催についても、官邸とは考え方が違った。官邸は、最悪“観客ゼロ”でも仕方ないという考えに傾いています。でも、川淵さんはツイッターで『無観客の開催は意味がない』と投稿し、11日にも記者団に『観客なくてオリンピック、日本でやる値打ちあるの。海外でやるのと同じ』と、無観客開催を痛烈に批判しています」(政界関係者)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

  3. 3
    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

  4. 4
    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  1. 6
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

  2. 7
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  3. 8
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 9
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  5. 10
    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ

    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ