カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ
大国恐るべしだ。
23日まで開かれていたカーリング世界選手権で、女子日本代表の「フォルティウス」が4勝8敗と惨敗。来年開催のミラノ五輪出場枠を獲得できなかった。9月に代表候補決定戦を行い、残り12月の最終予選で争う。
代わりにアジア勢で代表に内定したのは、圧倒的格下の中国だった。この大会で銅メダルを獲得した中国は世界ランク17位。今回日本代表として戦った「フォルティウス」は8位で、「ロコ・ソラーレも6位。実力では日本の方が上とされてきた。しかも、中国は2024年シーズンの五輪出場資格ポイントはゼロ。今回の世界選手権だけで11ポイントを稼ぎ、出場権を獲得した。
中国は五輪に向けた強化対策を得意とする。カーリングもそのひとつだ。09年の世界選手権(韓国)で優勝した際のメンバーの多くがショートトラックで国内の代表争いに敗れた選手たち。国の方針でカーリングに転向させられながらも、数年で世界選手権の頂点に立ち、翌10年のバンクーバー五輪で銅メダルを獲得した。
「22年の地元・北京五輪のための強化策がここにきて実ってきたのはあるでしょう。とはいえ、これが実現できたのは、国家をあげて競技や選手を徹底サポートできる環境があってこそ。日本は代表選考が熾烈。国内のレベルが上がるのはいい事だが、そこで燃え尽きてしまい、国際大会で戦い抜けないという意見もあります」(カーリング関係者)
長らく「4年に1度の競技」と揶揄されてきた。日本がもしミラノ五輪出場を逃せば、カーリングの人気が急降下することは避けられない。「『カー娘』ブームが到来した」18年平昌五輪の銅メダルから7年。人気も3大会連続のメダルも風前の灯だ。