大坂なおみ全仏Vに照準ピタリ ローマ大会は"慣らし運転”
10日に発表された世界ランキングで2位キープの大坂なおみ(23)。1位は前週と変わらずバーティ(25)だが、大坂の目標は世界ランクを上げることではない。ランキングに左右されず、目標を絞って勝ちにいく。今年の狙いは東京五輪と4大大会だ。
五輪はともかく、4大大会はすでに全米と全豪を2勝ずつしていて、残されたタイトルは全仏とウィンブルドン。当面の目標は約20日後の30日に開幕する全仏だろう。ランキングを上げるにはコンスタントに試合に出て結果を出し続けるのが近道も、それをやっていたら体力や集中力がもたない。あくまでも狙った大会を勝ちにいくスタンスなのだ。
ましてコートの表面がクレー(赤土)の全仏は、ハードと比べて球足が遅く、体力を消耗する。2回戦で敗退した前週のマドリード・オープンや今週出場予定のイタリア国際は、大坂にとってあくまでもクレーに適応するための調整の場。全米の前哨戦の決勝を棄権したように、今回のイタリア国際は“慣らし運転”とみるべきだ。
なお、少しでも多くの実戦を経験して自信と試合勘を取り戻したい錦織圭(31=世界ランク45位)は10日、同大会1回戦でフォニーニ(33=同28位)と対戦、6―3、6―4で下した。2回戦は第11シードのパブロ・カレニョブスタ(29・スペイン=同12位)と対戦する。