照ノ富士が史上9人目の新横綱V!「対応力」を支えた伊勢ケ浜部屋の稽古環境
新横綱として最高の一歩を踏み出した。
横綱照ノ富士(29)が26日、13勝2敗で自身5度目の賜杯を手にした。3敗で横綱を追う妙義龍が明生に敗北。この時点で土俵下に控えていた照ノ富士の優勝が決定し、結びでも大関正代を難なく退けた。
インタビューでは「最悪、3番でも相撲を取る気持ちでした」と、妙義龍と星が並んで優勝決定戦にもつれ込むことも覚悟していたようだ。
新横綱の優勝は2017年3月場所の稀勢の里(現荒磯親方)以来、史上9人目の快挙だが、その道のりは平坦だったわけではない。
照ノ富士は右四つを得意とする力士。相手からすれば、いかにまわしを取らせないかがポイントになる。
「対戦した力士が特に警戒していたのが、攻めの起点となる左腕です。そのため、左封じとなる右からのおっつけで攻める力士が多かった。さらに組みたい照ノ富士に対しては、ノド輪が有効ということも証明された。負けはしたものの健闘した玉鷲、横綱を撃破した大栄翔と明生は、いずれもノド輪を駆使していた。横綱もヒザを曲げて腰を低く落として当たっているが、192センチの長身では低さも限度がある。下からのノド輪で上体を起こされ、後退させられる場面も少なくなかった」とはある親方だ。