税金投入に批判も…過熱する「ゆるキャラ」ビジネスの実情
「ゆるキャラ」ブームが、どうもおかしな方向に行っている。「ゆるキャラグランプリ2013」には、昨年の865の倍に迫る1580が出場。単純に47で割ると、都道府県あたりの出場数が33と、完全なバブル状態だ。
グランプリに輝いた栃木県佐野市の「さのまる」には、市が700万円の税金を投じて“選挙戦”を仕掛けたと公言。「おめでとう」「かわいい」などのつぶやきに交じり、あちこちから「そこまで税金を使う必要があるのか」と異論が噴出している。
選挙戦を仕掛けていたのは、2位の「出世大名家康くん」(静岡県浜松市)も同じ。
途中集計で「さのまる」をリードし、土壇場で逆転され2位に終わったが、浜松市内は投票を呼びかけるビラやのぼりであふれ、市民からは「市の借金が5000億円以上もあるのに、もっと税金の使い道があるだろう」とブーイングが出ていた。
今年のグランプリで100万票以上集めたのは、「さのまる」(120万4255票)と「出世大名家康くん」(114万8585票)だけ。町ぐるみで投票するのは当たり前としても、3位の75万2798票と比べれば、1位と2位の突出ぶりは異常だ。