最善の介護にはリハビリ治療と認知症治療が一緒にできる環境が必要なのはなぜか
「介護の分野は患者さんに対してどうやってあげればいいかよくわからないんだよ。薬や診察で良くならないので困るよ。どうしてあげたらいいのかね」
かかりつけ医のお医者さんから、こんな相談があります。
また、リハビリテーション医からは「介護はどうやって介入したらいいか、経験がないのでよくわからないんです」との意見もよく聞かれます。
このため、今年6月に国立京都国際会館で行われる第62回日本リハビリテーション医学会学術集会では、教育講演として「介護に展開する臨床力について」をテーマにお話しする予定です。
一方、各ご家庭の介護の現場では、高齢による虚弱、脳卒中などによる障害、認知症などが原因となり、身体的介護、認知症的介護などで困られているケースが少なくありません。
具体的には、昼夜逆転で生活リズムが崩れる、高齢による虚弱で身の回りのことができなくなる、ひとりでは歩けなくなる、逆に徘徊して迷子になる、トイレが自分でできずに汚染してしまう、お風呂にひとりで入れなくなる、食事を食べられなくなることなどです。