「キャプテン・フィリップス」ポール・グリーングラス監督

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■特別インタビュー 弘兼憲史氏

 混迷する今、目の前にある危機とどう向き合い、対処すべきか――。武装海賊にインド洋上で襲撃され、コンテナ船を占拠されたフィリップス船長の生き残り術、戦い方は中高年サラリーマンのひとつの指針だ。松下電器産業(現パナソニック)の元社員で、「島耕作」シリーズなどの漫画家、弘兼憲史氏(66)に聞いた。

■問題を好転させる“島耕作”流のメッセージ

――船と乗組員20人を守るため、船長は徒手空拳で武装集団に立ち向かい、人質として拉致されてしまいます。この決断、行動をどう見ましたか。

「自分にはできるか、できないだろうなあと思いながらも、あの立場ならリスクを取り除く責任があるでしょう。部下の人命第一に動いたのは大いにうなずけました。2009年、実際にあった事件を追体験するようなリアルさで、トム・ハンクス扮するフィリップス船長も実在するとあってか、いわゆるヒーロー然としていない。恐怖に駆られて奥さんの名前を叫んだりするところなど、随所に引き込まれました」

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