「ゼロ・グラビティ」アルフォンソン・キュアロン監督

公開日: 更新日:

――愛する者を失い心を閉ざす博士が、絶望の淵(ふち)で人生を取り戻したいと願うドラマも見事です。

「逆境は、再生の可能性をはらんでいるんですね。僕も長い間、クレージーな問題に悩まされてきましたが、自分や自分を取り巻く宇宙を考え直す機会だったと思うようにしています。もちろん痛みを伴いますが、自分がなり得る最高の姿を思い浮かべ、自分を強くしてくれる。サラリーマンの世界でもそうじゃないですか。新しいアイデアやビジネスモデルを考案する時は順境じゃなかったりする。そんな魂の再生を描きたかった」

――博士の瞳から涙がこぼれ、その粒が浮遊する場面は胸が詰まりました。

「どうもありがとう。あの場面は脚本の段階から書き込んでいた、とても力を入れたシーンなんです。涙は彼女から乖離(かいり)しても、彼女なんですね。地球と月が離れていても、同じ太陽系、銀河の中にいるように。大きな決断をする前の重要な場面、僕も大好きなシーンです」

――大きな作品を完成させ、アカデミー賞の呼び声も高いという気分は?

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末