タモリも「おそ松さん」も 脈々と受け継がれる赤塚イズム

公開日: 更新日:

 歌謡界には往年のヒット曲を他の歌手が歌う「カバー曲」という手法がある。漫画の世界でも故・赤塚不二夫氏の往年のギャグ漫画「おそ松くん」をカバーして進化させた「おそ松さん」がテレ東でアニメ化、若い女性を中心に爆発的なヒット。グッズなど関連商品も売れているという。

 昨年迎えた生誕80年。今年は「マンガをはみだした男・赤塚不二夫」として映画化される。主題歌を盟友・タモリが作詞、歌を披露する。時を超え、にわかに注目される人間・赤塚氏と作品の数々。私は赤塚ファミリーの1人としてよく飲み、語り、バカなことをした。

「くだらないことを一生懸命するから価値がある」「なにか面白いことをしよう」というのが赤塚氏の口癖だった。たわいもない大人のいたずら。例えば、全員、頭や腕に包帯をして知らないスナックに入り酒を飲む。店員は目を丸くして驚く。ただそれだけの遊びを真面目にやる。そんな遊びの中から赤塚氏のギャグは生まれた。晩年、あるプランを提案された。

「僕の集大成として、すべてのキャラクターを登場させて現代版『弥次喜多道中』をマンガにしてみたい。バカボンとおそ松を弥次喜多にして東海道を歩かせるわけ。道中にイヤミやチビ太が出てきたり、“ひみつのアッコちゃん”が横浜のキャバ嬢で出てきたりするの」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方