寺島しのぶ 女優業と息子語る「その時がきたら休む覚悟」

公開日: 更新日:

「息子は4歳になり、イエス・ノーもきちんと言えます。今はその道に進みたいと思っているようですね。私も父が元気なうちに一度は同じ舞台に立たせたいとは思っています。ただ、それで彼が歌舞伎役者になれるかというと、また別の話。歌舞伎は、生半可な気持ちでどうにかなるような甘い世界ではありませんから。厳しい稽古にも耐えなければならないし、1カ月間続く公演を同じモチベーションでまっとうできる体力も必要です。周りのサポートも欠かせません。弟(5代目尾上菊之助)は自分の息子にかかりっきりになるでしょうから、息子を支えるのは私たち夫婦の役目になるのでしょうね」

 今も生活は子供中心で、「人生の中で最も追われる毎日を送っている」と笑う。一日が24時間では足りないとも話していたが、女優と歌舞伎役者の母を両立するのは決して容易なことではない。

「その時がきたら、女優業をお休みする覚悟はありますし、息子を全力でサポートします。ただ、引退するつもりはありません。あくまでも一時休業。一生芝居ができないなんてことになったら、私自身がおかしくなっちゃう(笑い)」

 妻として母として、そして女優としての覚悟を感じさせた。

▽てらじま・しのぶ 1972年京都市生まれ。「キャタピラー」(2010年)で日本人として35年ぶりにベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。映画、ドラマ、舞台と多数の作品に出演している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」