映画が転機に 長澤まさみ「真田丸」で“姉演技”開花の源泉
だが映画批評家・前田有一氏は、長澤の転機を「隠し砦の三悪人」(08年、監督・樋口真嗣)と明言する。「これまでのぶりっ子演技とお姫様笑顔をかなぐり捨て、男勝りの迫力ある役作り。勝ち気な雪姫役が似合っている」とベタ褒めだ。
雪姫の男勝りの演技に、仲間を思いやる姉のような優しさがにじみ出ていた。これが他の20代女優にない最大の魅力へとつながっていく。
ところで恋愛のほうといえば、俳優の伊勢谷友介とのスキャンダルが持ち上がった。完璧主義で有名な伊勢谷と別れたり、くっついたりと揺れる女心が見える。エンタメ雑誌のインタビューで「自分はこういうふうにすると意志を固めて行動するタイプではなくて『どうしよっかなあ……』と思いながら女優を続けてきた」と、優柔不断の一面もさらしている。恋愛もしかりだろう。前述の前田氏は、そんな長澤に、再び一発逆転を勧める。
「このままだと、また飽きられます。ここは日本でお蔵入りしているジョン・ウー監督の香港映画『太平輪』(14年)を公開すべき。長澤の裸身が素晴らしいという評判です」
来年で30歳の長澤。大人の女優へとますます飛躍してもらいたい。