高橋裕也は更生できるのか 薬物依存治療の第一人者に聞く
「刑務所は依存症の治療に関してはマイナスな面も多々あります。薬物がないので欲求を自覚しなくなりますが、でもそれは依存症が改善したわけではなく、薬物が身近にある世界に戻ったら反動が出てしまう。また、服役すると少しでも早く仮釈放を得たいがために優等生発言を繰り返し、本音を話さなくなる。嘆くこと、助けを求めることが回復の一歩なのですが、『覚醒剤をやりたい』『やってしまった』と素直に言えるようになるまでに1年以上かかってしまいます」
高橋は18歳から20年、いまだに薬物と縁が切れなかった。
「期間が長くなるほどサポーターが減り、ますます社会から孤立し、薬をやめるモチベーションがなくなるのが問題。そのため、50代の薬物犯罪者の再犯率が80%を超えるというデータもあります。仕事がなく、就ける仕事が麻薬の売人だけという状況もあるのです。日本では薬物犯罪者は社会的に排除される傾向にありますが、本来、薬物依存から回復させるためには受け皿が必要なのです」
母親の三田佳子はまたしても過保護バッシングにさらされている。