“飛び道具”はもう使えない 新元号の紅白に早くも不安材料
■テレ東「年忘れ」が民放2位の意味
そのテレ東の「年忘れにっぽんの歌」は紅白の裏で視聴率8.1%(関西地区は5.8%)を獲得。紅白には不出場の和田アキ子が「古い日記」を歌い、小林幸子、細川たかし、前川清、八代亜紀らが歌うステージは、かつて見た紅白の黄金時代を彷彿とさせるからこそ、日本テレビ系「ガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター24時!」に次ぐ民放2位の数字を記録したといえるだろう。
別の民放関係者はこう言う。
「テレ東の『年忘れ』は演歌勢の出演が減った紅白の受け皿的な役割以上の番組になりつつあるが、落ちるところまで落ちた紅白が、平成最後に再び高視聴率を取れたのは民放がだらしないという側面も大きい。『ガキの使い』といいフジの格闘技といい、もう何年もワンパターン。打倒紅白の気概は年々薄まっている」
もはやコンセプトが形骸化したNHK紅白。平成最後はサブちゃんとサザンとユーミンという“飛び道具”に救われたが、もう同じ手は使えない。次回は新元号で最初の紅白。抜本的改革がなければ、チコちゃんに叱られる程度では済まない。