EXIT・兼近にとっての「チャラさ」とは古い価値観の更新
とはいえ、EXITはそもそも「M―1」のために組まれたコンビだった。もともと2人は別のコンビで活動していたが、それぞれ相方の不祥事などでピンとして活動せざるを得なかった。そんな時、りんたろー。のチャラ男漫談を見た兼近が「チャラ男2人で『M―1』かき回しましょう!」と声をかけ即席コンビが誕生したのだ。
手応えをつかんだ2人は正式にコンビを結成すると、程なくして単独ライブを開催。超満員となった。それを見た平成ノブシコブシの徳井は「マジで時代が動く音がした」(ナターシャ「お笑いナタリー」18年11月12日)と絶賛した。
EXITは、漫才はもちろん、歌も歌うし、踊るし、ユーチューブもやる。「やれること全部やるのがチャラ男」(ナターシャ「お笑いナタリー」19年3月29日)なのだ。
前出の「ORICON NEWS」のインタビューで、「M―1」は「どうだっていい」と言った直後に「どこがウケていて、ウケてないかで、どんどんボケとかカットしていって、今最高の漫才をブラッシュアップしている最中」と真摯に語る兼近だが、「『“お笑いお笑い”しない』というのは心がけています。『お笑い芸人とはこうだ』とか、凝り固まった芸人感は出したくない」(Yahoo!ニュース「個人」19年6月15日)とも言う。