CHA-CHA木野正人が明かす ジャニー喜多川氏の意外な横顔
88年6月4日、木野にとって2つの案件が重なった。昼は甲子園球場で「ABCヤングアイドル野球大会」、夜は神戸国際会館で田原俊彦のコンサートが控えていた。両方を兼ねることもできたが、ジャニー氏と田原の間で話し合いが持たれた。
「トシちゃんは『本番前に木野が疲れるからダメ』と野球大会への参加を渋り、ジャニーさんは『フル出場させたい』と意見が分かれた。協議の結果、僕は3回終了まで出ることになったんです(笑い)」
元南海・岡本伊三美監督の近藤真彦チーム、元西鉄・稲尾和久監督の少年隊チームに別れて試合が始まった。少年隊チームのショートでスタメンに名を連ねた木野は1打席目、投手・近藤真彦から強烈なライナーを放つも、サード・岡本健一(男闘呼組)の正面を突いてしまった。
「3回が終わると、甲子園を出て神戸国際会館にハイヤーで向かいました。高速道路から景色を眺めながら、もっと打席に立ちたかったなあと思ったことを覚えています。後日、ジャニーさんから『YOUが最後までいればなあ~』と声を掛けられました」