著者のコラム一覧
池内ひろ美家族問題評論家

1961年、岡山県生まれ。自身の離婚をきっかけに、人生をリストラクチャー(再構築)するため前向きに選択する離婚を「リストラ離婚 妻が・夫を・捨てたわけ (講談社文庫)」と名づけて上梓。以降著書は31作に及ぶ、夫婦・家族問題評論家の草分け的存在。現在、ガールパワー代表理事、家族メンター協会代表理事、内閣府後援女性活躍推進委員会理事をつとめる。

「里帰り不倫」福原愛 格差婚には“離婚できない”リスクも

公開日: 更新日:

 福原さんの問題点は、現状のままでは「離婚できない」こと。夫側にとって離婚はマイナスでしかありません。義母に“金の卵を産む鶏”と称されたように、福原さんのほうが知名度も財力もあり、夫の江さんは卓球を引退し“愛ちゃんの夫”でなければ何者でもなくなります。むしろ、仮面夫婦であったり、別居生活が続いても結婚を継続するほうが都合がいいでしょう。台湾に残した子供を福原さんに渡さなければ生活費を要求することもできます。台湾は子供の引き渡しに関する「ハーグ条約」を批准していませんので、幼い子供であっても福原さんが現状のまま子供を引き取るのは難しい。これは国際結婚の難しさのひとつです。

■結婚相手を選び間違えた

 それ以前に、福原さんが結婚相手を選び間違えたことも問題です。間違った結婚は離婚して人生をやり直したほうがベターですが、慰謝料を支払ったからといって離婚に応じてもらえるとも限りません。特に「格差婚」の離婚は困難な場合が多い。夫の収入が妻より低い場合、慰謝料を受け取って別れるよりも“離婚せず継続的に生活費を受け取る”ことを要求しがち。夫のほうが社会的地位が低い場合は、妻と離婚することでさらにその地位を失いかねないのです。

 離婚によって失うものが多い夫に対して妻からの離婚申し出がかなうのは難しいものです。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」