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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<47>「腰かけ婚」の早貴被告はドン・ファンと同じ飛行機を嫌がった

公開日: 更新日:

■腰かけ婚を続け…

 4月初め久しぶりに田辺に来た彼女の荷物は、キャリーバッグ1つだった。

「新宿のマンションを引き払うと約束していたのに、何をやっているんだ!」

 彼女の荷物を見てドン・ファンが烈火のごとく怒った。

「まだ整理ができていないから……。次にやりますから」

 早貴被告はごまかし続けた。そりゃあ、ドン・ファンの気持ちも分からないでもない。2月8日に入籍した後、彼女は仕事の整理があると言い訳して田辺から帰った。

 2月、3月と別居し、やっと4月に来たと思ったら、旅行者のような荷物が1個だけなのだから怒らないほうがどうかしている。

 新宿のマンションから引っ越していないのだから「腰掛け婚」とみられてもしょうがない。この時点でドン・ファンは早貴被告を見限るべきだったのだ。そうすれば殺されることもなかったかもしれない。 =つづく

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