「カムカム」はNHK朝ドラの王道 “ひたむきなヒロイン”が視聴者に安心感を
そして、気がつけば「モネ」に続き「カムカム」もジャニーズのタレントがキーマンになっている。「モネ」の最後はヒロインの妹とその恋人の話がメインで、King&Princeの永瀬廉が演じた。松村はSixTONESのメンバー。これからジャニーズを朝ドラで見る機会が増えそうな予感……。
2つのドラマでいえば、ホスト系、都会っ子風の永瀬は漁師には見えなかったが、松村は戦前の地方出身の大学生を等身大で演じて好感が持てる。松村はNHK「土曜スタジオパーク」で「僕、なんか今どきのものが似合わないんです」と分析し、萌音との共演シーンを「トキメキが止まらなかった」と語ったが、劇中の初々しさは、そんな感情移入のたまものだろう。これからドラマをもり立ててくれる新顔の誕生だ。
萌音から深津絵里、川栄李奈とバトンをつないでいくが、ヒロイン、相手役、脇も破綻なくそれぞれの時代を描き、前作を忘れさせてくれそうな気がする。
(文・峯田淳/日刊ゲンダイ)