「どうする家康」お葉の設定は必要だった? 今期ドラマで急に増えた“雑な同性愛描写”への違和感
■「鎌倉殿の13人」では好評だった同性愛描写
「前回のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも、鎌倉幕府3代将軍・源実朝は女性を愛せないという告白をするシーンも話題となりました。実際に実朝は子供がおらず、側室もいなかったため、歴史解釈的にも信憑性があり、同性愛者の苦しみを描くことで、ドラマの世界観としても物語としても説得力につながっていました。しかし今回のお葉の同性愛者の描写は、内容的にも必須だと思えず、ネットでは《WBCと被ったから、手を抜いたのでは?》という声が上がっているほどでした」(ある演出家)
WBCの影響ももちろんあると思うが、10話の視聴率は7%台と、「どうする家康」初の一桁台まで降下した。
「『夕暮れに、手をつなぐ』でも、ヒロインの空豆を好きだと告白するセイラのシーンがありましたが、流行りの要素として、同性愛の人物を気軽に登場させるのはリスクです。ヒットした『きのう何食べた?』や『おっさんずらぶ』は、最初からBLとして話が進んでいますし、もちろん大河ドラマでも同性愛を描くことには意義があると思うのですが、であればしっかりと丁寧に描くべきと考える視聴者もいるでしょう」(同)