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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

価値観の違いを受け入れ ブラマヨの2人は人間性の乗った漫才を生み出す

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「漫才師が今日はテレビに出てるんだっていうふうにしたいなと思って」(吉田敬/テレビ東京系「あちこちオードリー」4月5日放送)

  ◇  ◇  ◇

 歴代「M-1」王者の中でも、とりわけ評価が高いブラックマヨネーズ。だが、優勝後しばらくは、劇場の舞台に出ていったときが一番歓声が大きく、いざ漫才をやると、歓声がだんだんと小さくなっていったこともあったという。そのため、ブラマヨの吉田敬(49)はテレビの仕事をある程度セーブし、再び漫才に力を入れた。そんな吉田の漫才師としてのスタンスを語った言葉を今週は取り上げたい。

 相方の小杉竜一(49)も「テレビで世の中の人にブラックマヨネーズを知ってもらって、劇場来た時にやっぱおもろい漫才しよるなって思われるのが理想」と同調して続けた。見据える理想の姿は同じだが、現在、吉田は大阪に、小杉は東京に在住とコンビで離れ離れという珍しい形をとっている。

 吉田が大阪に戻った最大の理由は子供のこと。大きな転機になったのは「(幼稚園児の)子供がやたら甘えてきた日」(朝日放送「やすとものいたって真剣です」20年6月11日)だった。不思議に思い、妻に理由を尋ねると、その日は保護者参観だったことを知り、愕然とした。そこから子供との時間を大切にしようと決めた。

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