ノンフィクション作家・本橋信宏氏がジャニーズ性加害問題を断罪「見て見ぬフリを続けてきたメディアの責任は重い」
あの頃、しっかりと問題視して取り上げていれば
35年前の1988年、一連の性被害告発の“原点”である元フォーリーブスの北公次による「光GENJIへ」(データハウス)の構成を務めたノンフィクション作家の本橋信宏氏はこう話す。本橋氏は、当時の内幕を描いた「僕とジャニーズ」(イースト・プレス)を上梓したばかりだ。
「当時を思えば感無量です。あの頃、ジャニー喜多川氏によるジャニーズJrへの性加害は噂レベルであって新聞やテレビなど大手マスコミに話を持ちこんでも鼻で笑われました。当時は性加害といえば、99%は男性が加害者、女性が被害者だと信じて疑わない“マッチョイズム”が蔓延していました。男性による男性への性加害など、まともに語ることさえ次元が低いと見られ、一笑に付されてしまう風潮がありました。警察もまともに取り扱ってくれなかったのです」
本橋氏は続ける。
「同時に、“見て見ぬフリ”を続けてきたメディアの責任は重い。あの頃、しっかりと問題視して取り上げていれば、ここまで被害は拡大しなかったのではないか」
ジャニーズ事務所に媚びへつらい、被害を知りながら頬かむりしてきたメディアは共犯者である。