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高倉文紀美少女・女優評論家

札幌市生まれ。女優評論家。Webサイト「タレントパワーランキング」(アーキテクト=https://tpranking.com/)、雑誌「日経エンタテインメント!」(日経BP社)などで女優や女性アイドルなどの取材・分析を手がける。映画パンフレット、芸能プロダクション・企業向け分析リポートの執筆も担当。note個人クリエーターページ(https://note.com/tokyodiorama/)。

松本穂香の演技には心地よいテンポがあり「翻弄される役」や「戸惑いの表情」がハマる

公開日: 更新日:

 近年の日曜劇場は男性主演作が多いこともあり、2010年以降のフジ「月9」とTBS「日曜劇場」の両方で主演した女優は彼女のほかには新垣結衣綾瀬はるかだけ……というのは結構すごい事実なので、もっと語られてもいい。

 最近の主演作では昨秋の「ミワさんなりすます」(NHK)で、他人になりすまして堤真一が演じた国際的俳優の家政婦として働く主人公の戸惑いの表情が秀逸だった。

 松本穂香は、そうした「翻弄される役」や「戸惑いの表情」の演技が魅力的な女優だ。

 同じように、「翻弄されて戸惑う役」がハマる若手女優としては、9月末まで朝ドラ「虎に翼」で主演した伊藤沙莉が挙げられる。松本穂香と伊藤沙莉は「ひよっこ」「この世界の片隅に」の両作品で共演して、2020年に松本の初冠ラジオ番組「新米記者・松本穂香です。」(TBSラジオ)が始まったときには初回ゲストとして伊藤が出演した。

 この2人はともに落ち着いた魅力が、カレーにガラムマサラなどのスパイスを投入するかのように、出演作品に対して魅惑的な「効き方」をする。

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