竹脇無我さんには「絵になる人は何をやっても絵になるんだなぁ」と思った
お会いしたのは20年以上も前。8年間もの闘病生活を終えられて復帰された後でしたが、テレビで見ていた頃と変わらずダンディーで、腰が低く人当たりの優しい、本当にすてきな方でした。
本番前の打ち合わせで「本名なんだけど無我っておかしな名前でしょ? 子供の頃は好きじゃなかったな~」と話しかけてくれました。
「僕はフリートークって得意じゃないんですよね。みなさんが思っている“竹脇無我”を壊しちゃいけないとか演じなきゃいけないとかって考えちゃうんですよ。でも、何をやっても僕は僕だから普通にしゃべるしかないんですよね」と、ご自身に言い聞かせるようにはにかむ姿が既に絵になっている。多くの番組の構成をやらせていただいたおかげでたくさんの有名人、著名人の方とお会いしましたが、ひとつひとつの動きや話される時の表情が切り抜いた一枚の写真のようで「絵になる人は何を言ってもやっても絵になるんだなぁ」と思った方でした。
甘いマスクと知的で優しいイメージで当時は「理想の夫ナンバーワン」と呼ばれていましたが「理想とはかけ離れてると思いますよ。わがままだし、気ままだし、あれは画面の中の誰かを演じてる僕ですから、竹脇無我が理想なんてとんでもないです。でも、みなさんがそう思ってくださってるんだから裏切っちゃいけないなとか、また考えちゃうんですよね」と苦笑い。