松坂桃李「御上先生」第7話2ケタでV字回復へ 詩森ろばの“考えさせる脚本・演出”はTBS日曜劇場からの挑戦状

公開日: 更新日:

従来の連ドラのセオリーをぶっ壊した

「従来の連ドラのセオリーを、いったんぶっ壊して再構築しているのが分かります。ただ、それが評価が高くて夢中にさせる半面、見やすさ、分かりやすさの面で視聴率では不利に働いていますね。前クールの『海に眠るダイヤモンド』同様、視聴者に“考えさせる”タイプですから、リアタイで家族と一緒に見たり、“ながら視聴”よりも、録画や配信で集中できる時間にじっくり見たいという人が多いのではないでしょうか」

 第6話で描かれたのは、御上先生の兄の自死、母との関係、そして第7話につながるヤングケアラーと“生理の貧困”。同時に、生徒の神崎(奥平大兼)による“不倫スクープ”で退職した女性教師(常盤貴子)と、殺人を犯したその娘(堀田真由)と神崎の対峙、文科省の動きなども並行して描かれた。

 レビューサイトFilmarksでは4点とか5点満点の高評価もあれば、《話がとっ散らかってる印象》《どこにもリアリティーがない》などの低評価もありながらも、トータルで3.8(3日現在)。

「劇作家、演出家として長年舞台を中心に活動してきた詩森ろばさんの、民放ドラマ初となる脚本。それぞれ別のドラマが作れそうな多くの要素を盛り込みながら、それらを不自然さなしに関連づけていく作業は、想像を絶する大変さだと思います。そして、クラシック風にアレンジされた『仰げば尊し』のメロディーや、毎回意味を持つ蝶のイラスト風アニメーションなど、従来の学園ドラマにない特別な感覚の中で、見る人は常に考えさせられる。それを“快感”と思う人、“面倒”だと思う人、そこが評価の分かれ目ですね」(前出の亀井氏)

 2日放送の第7話では生徒の退学処分を理事長が撤回する流れになったものの、“オカミ”がいよいよ深い“闇”の本丸に向かっていくことを示す展開に。「疲れるけど面白い」か「疲れるから見ない」か……アナタはどっち?

  ◇  ◇  ◇

「御上先生」は連ドラの“勝ちパターン”を外したという指摘もあるようだ。関連記事【もっと読む】松坂桃李「御上先生」は“勝ちパターン”を外した? 1ケタ陥落は「失速」か「中だるみ」かでは、同ドラマについて分析している。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値