朝ドラ「あんぱん」ウラの見所~阿部サダヲの配合絶妙な演技。高知つながりで“しょくぱんまん”登場!

公開日: 更新日:
コクハク

第2週「フシアワセさん今日は」#8

【朝ドラのツボ!】

 元気のない家族のために力を貸してほしいというのぶ(永瀬ゆずな)の頼みに、草吉(阿部サダヲ)は1回きりの約束であんぱんを作ることに。不服顔の釜次(吉田鋼太郎)をよそに、桂(小倉蒼蛙)らの協力を得て即席のパン窯を作り始める草吉。

 そうして無事に焼き上がったあんぱんは次々と売れ、のぶは改めて草吉に頭を下げる。羽多子(江口のりこ)も釜次にパン屋をやらせてほしいと頭を下げ、釜次はしぶしぶ了承する。翌日、草吉の姿が見えず…。

【こちらもどうぞ】『あんぱん』RADWIMPSの主題歌は本当に「合っていない」のか? 正統派・朝ドラOPの真逆を貫いた意味

【本日のツボ】

しょくぱんまん登場!
 ※※以下、ネタバレあります※※

 あんぱん作りを引き受けてくれたヤムおんちゃん。かと思いきや、売り上げの6割は貰うなどと阿漕なことを言ったり、いいひとと邪悪さが絶妙に配合されていて、面白いキャラクターです。しかもそれを阿部サダヲが演じることで、「元気百倍」ならぬ「魅力百倍」。

 釜作りから始まって、いつになったら出来上がるのかと思いきや、案外、早く完成したのでまずは一安心。あんぱん作りの工程をきちんと見せてくれたのもよかったです。興味津々の子どもたちと一緒に、私たち視聴者もその工程を見守りました。

「わ~、ええ匂いやねえ」。出来上がったあんぱんの匂いに釣られ、わらわらとご町内の人がやって来ます。「前にあんぱん食べさして貰うた時、なんか元気が出たがよ~」とくらばあ(浅田美代子)。いわゆるサクラというやつでしょうか。さっそく「それやったら私も食べてみたいちや」と年配のご婦人。

「いらっしゃいませ~。お代はがっぽりいただきますよ」とヤムおんちゃん。「1個10銭」と言うと、再び、そのご婦人が「たっか~。ちっくと安うしとうせ」と。

 実はこのご婦人には大出加子という役名がついていて、演じているのは、「風の谷のナウシカ」のナウシカや、「めぞん一刻」の音無響子の声優・島本須美でした。

「アンパンマン」のしょくぱんまんでもおなじみ。高知県高知市出身ということで、出演されたようです。偶然とはいえ、前日に広末涼子逮捕なるまっこと残念なニュースが流れ、がっかりしているであろう高知県民を元気づけるタイミングでの出演でした。

 名前といえば、団子屋の桂万平を演じているのはどこからどう見ても小倉一郎にしか見えないのですが、名前が「小倉蒼蛙」になっています。不思議に思って調べてみたら、2023年、がん克服を機に、芸名を小倉一郎から俳号と同じ小倉蒼蛙に改名したのだとか。

「俺たちの朝」(1976年、日本テレビ系)でチュー(田口勇夫)を演じていたのはもう半世紀近く前になります。お元気そうでなによりです。

(桧山珠美/TVコラムニスト)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  4. 4

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」