ASKA売人芋づる検挙 狭まる包囲網に怯える“大物アスリート”
「やっと捕まった」と言うべきだろう。覚醒剤取締法違反などで有罪判決を受けた歌手ASKA(56)に薬物を渡した「売人」が警視庁に逮捕された。捕まったのは指定暴力団山口組弘道会系の元幹部、吉田耕也容疑者(58)。2012年12月~13年1月ごろ、3グラム30万円でASKAに覚醒剤を売った疑いだ。
吉田容疑者は「ASKAと面識はあったが、覚醒剤などを渡したことはない」と否認。これに対してASKAは「吉田容疑者から年に10回くらい覚醒剤を買った」と話しているという。
ASKAの事件では昨年8月にも彼にMDMAを売り渡したとして住吉会系傘下の組幹部ら2人が逮捕された。ASKAはこの2人から覚醒剤も買っていた。ASKAルートから芋づる式でドラッグの汚染源が徹底的に洗い出されている。
「当局の狙いはスポーツ界と芸能界にシフトしています」とは、薬物事件に詳しいジャーナリストだ。
「ASKAの薬物疑惑報道が出た一昨年夏から、警察は吉田容疑者に目をつけていたのです。昨年5月にASKAを逮捕。その後8カ月も吉田容疑者を野放しにしてきたのは彼の動向を探るためと考えていい。どんな有名人と関係しているかを内偵していたわけです。ターゲットの中心は薬物疑惑が取り沙汰されている元スポーツ選手。ASKAもそうでしたが、覚醒剤は中毒が重症になると簡単にやめられない。例のスポーツ選手は20年前からクスリに手を染めているといわれる。中毒者は逮捕されると分かってても使ってしまうから、まだ薬が抜けていないと思われます」