面接はわずか7分間で終了…カラオケボックスに60代は不要らしい
カラオケボックス編
「とりつく島もない」という言葉がある。「相手を顧みる態度が見られないこと」の意味だ。大手カラオケボックスの面接がそうだった。
初めから不吉な予感がしていた。求人サイトを通じて応募したところ「該当店舗の担当者から電話させていただきます」とのメッセージが届いた。
2日後、江島(仮名)という店長から電話がきた。面接日の打ち合わせをするのだろうと思ったら、さにあらず。「面接をご希望なら、改めてサイトから申し込んでください」という。どこか事務的な口調。というより「面倒くさい」という印象だ。求人サイトから2度も申し込みをさせるとは礼を失している。
そこで考えた。人手不足の折、本部の採用担当部署が応募者の面接を江島氏に指示し、江島氏は「本部の指示だから仕方ない」と嫌々ながら私に電話したのではないか。そもそもカラオケボックスは若者が働く場だ。60代の私が採用される可能性は低い……。
■「履歴書不要」のワケ
思案しているうちに面接日を迎えた。予感は的中した。店に入ると数人の男女が働いている。全員が推定20代。「面接に伺いました」と声をかけた女性は高校生に見える。