風俗店からの「紹介料=スカウトバック」は犯罪収益と司法が画期的認定!いよいよ狭まる悪質ホスト“包囲網”
東京地裁で昨年12月19日に開かれた悪質ホスト2人に対する判決公判。職業安定法違反(有害業務の紹介)及び組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)の罪に問われたホストの1人に対し、裁判所は風俗店から受け取っていた紹介料、いわゆる「スカウトバック」を初めて「犯罪収益」と認定した。
「2人は新宿・歌舞伎町でホストをしていた20代の兄弟で、兄は懲役2年6月、弟は懲役1年6月の執行猶予付きの判決を受けた。兄弟はスカウトらと共謀し、路上で声をかけるなどして客となった女性らを埼玉県川口市や大分県別府市の風俗店に紹介。兄は風俗店から、女性の給料3カ月分の15%にあたる40万円をスカウトバックとして受け取っていました。警視庁は昨年、2人を逮捕。これまで、悪質ホストを職安法違反容疑で立件したことはありますが、組織犯罪処罰法違反としてスカウトバックに切り込み、立件したのは全国で初めて。裁判所も違法な収益だと認定した形です」(司法担当記者)
■警察と司法が一体
今月9日には警視庁が約300人のメンバーを有するスカウトグループ「アクセス」のリーダーを職安法違反容疑で再逮捕したと発表。当局の悪質ホストに絡んだ事件への取り組みは目を見張るものがある。背景には、今年早々にも風俗営業法の改正を視野に入れた悪質ホストクラブの規制案が関係しているという。