佐々木朗希「開幕メジャー確約なし」のナゼ…識者は《朗希サイドの非常識な要求》の可能性を指摘
ポスティングシステムによるメジャー移籍を目指す佐々木朗希(23)には、20球団が興味をもっているという。
争奪戦を制するためにも、各球団は甘い言葉のひとつもかけているかと思ったら逆。暮れに会見に応じた代理人のジョエル・ウルフ氏によれば「彼にロースター枠を確約したチームはない」という。ウルフ氏は「彼はマイナー契約。スプリングトレーニングで(40人枠に)選出されることを願うだけ。彼が春にいい活躍をすることを願うしかできることはない」とも言った。
米スポーツ専門局「ESPN」のオフのFAランキングで、佐々木は2位。プロスポーツ史上最高額となる15年総額約1147億5000万円でメッツに入団したフアン・ソト(26)に次ぐ評価をされた。実力は折り紙付き。体力面が危惧されているとはいえ、獲得の暁には先発ローテに入れるともっぱらだ。6日には、メジャー公式サイトの「MLB.com」が、今季の新人王候補に選出。メジャー30球団のGMやスカウトらのフロント幹部に「佐々木は2025年の新人王の最有力候補になるか」とのアンケートを行った結果、79.2%がイエスと答えたという。
なのに、開幕ロースターに入れるのはスプリングトレーニングで結果を出すのが条件というスタンスなのはなぜか。
「佐々木は故障がちでシーズンを通じてローテーションを守った実績がありません。原石としては素晴らしくても、メジャーで先発として通用する保証がないのです。そういった投手に先発3番手、あるいは4番手で使うと確約してしまうと、枠から漏れる現在の先発陣に波紋が生じますし、故障で開幕早々、投げられなくなったときのリスクマネジメントではないでしょうか」
とは野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏。
「球団側がそろって常識では考えづらい対応をするのは、あるいは佐々木サイドが常識では考えられないような要求をしている可能性も否定できません」と、こう続ける。