“陸の孤島”大阪万博に募る深刻な医療不安…吉村府知事「来場100万人突破」に大ハシャギも問題続出
〈一般来場者、100万人突破〉──。大阪・関西万博のチケットを購入した来場者が25日に100万人超に達したことを受け、旗振り役の吉村府知事が大ハシャギだ。26日、自身のXに両手を広げてポーズを決める写真を投稿して喜びを表現したが、図に乗っている場合か。
関係者を除く一般来場者数は開幕から2週間で、1日あたり平均7.8万人。万博の成否を占う損益分岐点はチケット1820万枚だ。ざっくり1日10万人が来場しなければ赤字必至だが、足元の数字は芳しくない。
吉村知事30904は来場者の伸びに期待を寄せるものの、肝いりの「空飛ぶクルマ」が26日のデモ飛行中に故障。「バキッ」という音とともに、18枚のプロペラのうち1枚が破損した。万博協会は27日、安全性が確認できるまでデモ飛行を中止すると発表した。幸いにもケガ人は出なかったが、当初の計画通り、来場者を乗せて商用運航していたらと思うとゾッとする。
さらに気がかりなのが、事故や急患が発生した場合の医療体制だ。
24日に来場していた60代女性が心肺停止の状態で救急搬送された後、死亡していたことが判明。当時、女性は会場内に常駐する医師の処置を受けたが、容体が悪化。会場外の病院に搬送された後、亡くなったという。病死とみられる。
協会は「適切な処置がなされたと考えている」とのコメントにとどめ、詳しい状況は明らかにしていない。