メッツ千賀滉大 残り229イニング登板でFA権獲得へ…イニングイーターを可能にするエコ投球術習得
メッツ・千賀滉大(32)が日本時間26日、敵地ワシントンでのナショナルズ戦に4勝目をかけて登板。序盤からピンチを背負い、二回と三回に適時打を許して2点を失い、六回で降板した。
昨季、右肩の故障に苦しんだ千賀は、ソフトバンク時代から代名詞だった「お化けフォーク」に加えてツーシームを習得。2023年10.93、24年15.19だった奪三振率は7.94(25日現在)まで低下したものの、打者の手元で変化する新球を駆使して早いカウントで打ち取るエコ投球を続けている。14日には強打のアスレチックスを相手に7回(4安打無失点)を79球でまとめて2勝目をマークすると、日頃は手厳しいことで知られる本拠地のニューヨークメディアがこぞって「センガが新兵器を手に入れた」などと持ち上げた。
千賀の契約にはオプトアウト(契約破棄)条項が盛り込まれており、23年から25年までの3シーズンで400投球回数をクリアすれば、FA権を取得できる。
渡米1年目の23年こそ29試合166回3分の1で12勝(7敗)を挙げ、新人王投票でナ・リーグ2位。さらなる飛躍を期待された昨季は、右肩の故障でわずか1試合5回3分の1の登板にとどまり、400イニングまで残り229と、大台到達は絶望的だった。しかし、“新兵器”を手に入れた今季の千賀は、先発として重視される投球回数を稼ぐ「イニングイーター」としての期待が高い。